力士会が昇給を要求

大相撲の横綱・朝青龍（２７）＝高砂＝が１日、愛知県体育館で開かれた力士会の席上、関取の給与アップを要望した。この日から、原油などの原材料価格高騰によりガソリンの店頭価格が１リットル１８０円台に突入したことを受けたもので、移動手段に車を使用することが多い関取衆も賛同。今後も、力士会会長として訴えかけていく考えだ。

朝青龍会長が“銭闘”モードに突入した。この日、開かれた十両以上の関取による力士会で、おもむろに手を挙げると「原油高でガソリンが高くなっているし、給料を上げてほしい」と異例ともいえる提案をした。１日から１リットル１８０円時代に突入したガソリン代。年内２００円説もあり、今後も上昇することが確実で、移動手段に車を利用することの多い関取衆にとっては大問題。一部の国際線の航空運賃やガス料金なども上がったこともあり、拍手とともに賛同を得た。

力士の給与は０１年１月以来、７年連続で据え置かれている。観客減などによる収入源が要因で、横綱は２７３万７０００円から２８２万円になったままだ。角界は一時の低迷期を脱して客足も伸びてきている。０３年春場所の横綱昇進以来、昇給のない朝青龍にとっては、追い風が吹いている状態。だが、「維持員との意見交換会」に出席した北の湖理事長（元横綱）は「直接聞いてないから言えない。理事会で決める問題」と話した。

朝青龍はこの日、愛知・蟹江町の高砂部屋で名古屋場所（１３日初日・愛知県体育館）へ始動した。幕内・朝赤龍と三段目力士相手に１１戦全勝。三段目力士には豪快な投げ技を見舞った。モンゴルの高地で練習していたこともあり「空気の薄いところでやっていたので今日は息が上がらなかった」と胸を張った。８月２７、２８日のモンゴル巡業の会場が国立サーカス場に正式決定し「楽しみだよ」と上機嫌の力士会長。土俵外でもリーダーシップを発揮し、ベースアップを勝ち取ることができるのか。

・・・力士会っていうのはプロ野球選手会みたいなもの、私企業でいう労働組合ですね。そういう視点で見ると７年間給料が据え置かれている、というのは従業員＝力士にしてみれば昇給の声が出てきても仕方ないですね。